WORKS

プロットヘアー/waremokou

PLOT HAIR / WAREMOKOU

CATEGORY: SHOP

CONCEPT:
呉市で行われたリノベーションスクール第一回の候補地。市役所から繋がる通称市役所通りにある5階建ての鉄骨造のビルの一階で元々は呉服屋が入っていてRガラスのショーウィンドウが印象的な建物だった。
細長い40坪の建物の奥にはサンルームのような木造の空間ができていて、表からの風がこの部屋まで通り、波板の屋根からはかすかに陽が入るとても魅力的な空間と感じた。
リノベーションスクールを通して呉市役所の職員の方や講師の方々、ビルオーナーの畝さんの協力を得てヘアーサロンと物販店の二つが共存する空間作りをすることになった。
シャンプーをしてるお客様の横で本を選んでる人がいたり。サンルームにできた観葉植物コーナーで髪を切ったり。髪を切った後、花やファブリックを選んで帰ったり。二つの空間が共存することで一つの行為にたくさんの物語が付属し、ここでしか体験できない空間ができそうだと感じた。 

そのためにはよりカットやシャンプーの機能を細分化し、物販の商品と同等に空間に散りばめることで個々の要素が偶発的に出会いさまざまなアクションが生まれるように考えた。

この命題はヘアサロンに必要なミラーとシャンプー台、カットチェアの3つの大きなボリュームをどう細分化し細長い空間に配するかで答えは決まる。
並列に並べることが多いシャンプーブースは個別にしきり直列に、カットブースはキャスターをつけて可動式でどこでも動けるように、不動なものを可動にすることで、より偶発的なアクションのが発生率の上昇を試みた。

シャンプーやトイレ、各店舗のスタッフルームなど設備的に動かせないものは縦長方向に直列に配置して空間内にもう一つ空間を作り込み、より直線的な空間づくりを演出した。空間の壁面や天井の所々に有孔ボードを組み込むとことで空間全体を仕切る壁が商品ディスプレイへと変貌し空間全体に商品を陳列できるように考えている。また壁面に穴が開くことで空間を遮る壁でさえ風の通り道になるように考えた。

2020年8月に第一期工事が竣工。プロットヘアーがオープンした。

コロナ禍の始まりということもあり、機能を細分化して配置する事は人と人とのプライベートエリアの確保に繋がり、空間全体のコンセプトである風通しの良さは空間内の換気へと繋がり、結果アフターコロナの空間づくりに自然とベクトルが向かっていったように思う。

そこから半年後2021年2月に物販店waremokouがオープンする事となる。

ワレモコウはリノベーションスクールに参加したそれぞれお店を構える三人の経営者が各々の新規事業を展開する店舗である。取扱商品はドライフラワー店が営む生花、造園屋が営む観葉植物や古本、レコード、そして子供服のお店が自社でプリントされたファブリックを施したグッズ販売と、それぞれがサスティナブルをテーマに新規事業にチャレンジする空間となった。

主な売場は空間の前側に配されるが、空間の右側の長細いコア部分の壁面や天井に配された有孔ボードによる商品ディスプレイ棚や、奥のサンルームの観葉植物コーナーなど商品はプロットヘアーの内部まで浸食し、細長い空間全体を回遊できるように考えている。表から奥まで通り抜ける風をより細分化していくイメージで、前面空間に白い杭のようなものを9つ建ててそれをそれぞれ上下でつなぐことで2本の線を平面的に表現した。

白い杭はレコードプレーヤーとミキサーを埋め込み視聴機になったり、レジ台になったりベンチになったりさまざまな機能が付随された。それらが水平方向のアクリルプレートやアクリルボックスを媒介に立体的に繋がることでバラバラな商品が個を保ちつつも”サスティナブル”という一つのテーマで繋がれるように考えている。

ファサードは道路面からセットバックさせ街に開放している。この場所では新たな通りの担い手が商品を展開できたりチャレンジもできるポップアップ屋台を作る事で通りの未来も見据えた空間づくりとなった。

市役所通りはかつては銀座デパートという百貨店がありこの街の中心地だった。跡地は現在駐車場になってしまったが道路挟んで向かいに位置するプロットヘアー/waremokouを中心にこの通りに新しい風が吹いてくれることを願っている。

Detail
空間内の新規壁は所々に有効ボードのパネルを埋め込んでいる。エントランスからヘアサロンのカウンターにつながる壁面はボードを有機的な形に切り欠きグラフィカルに落とし込むことで物販店とヘアサロンを柔らかく繋げている。

ヘアサロンの可動のカット台を作る上で電気の配線をどう考えるかが一番の肝となる。今回は細長い空間をキャスター付きのカット台が自由に動く事で髪を切る行為を生花や本と同じように並列に商品として扱うことができるように考えられている。約20メートルの移動距離をいかに電気の機能を損なうことなく移動することができるかに頭を悩ませた。答えは現場にあった。工事に用いられるタイコリールを二台重ねて可動式のカット台につなげることで
空間を移動する所作がをユニークに美しく見せることが可能となった。時には観葉植物に囲まれ、時には花や古本に囲まれ髪を切ることのできる環境内を所狭しと旅をしてもらえたらデザイナー冥利に尽きるのである。
既存の呉服屋のショーウィンドウに用いられていたRガラスは建物の後ろ側のサンルームと内部を隔てる部分に転用された。以前は勝手口であり長細い建物の裏でジメジメした空間。今回の案で屋根をクリアの波板ポリカに変えることでサンルームとして捉え、折れ戸とRガラスと波板ポリカで囲われた空間は観葉植物の販売スペースへと生まれ変わり、建物の第二のファサードになった。

花で囲まれた空間から入り細長い空間を通って進むと緑あふれた日当たりの良い場所に抜ける。ファサードを裏にもう一つ設けることで、奥に進むことに意味が生まれ、建物がまるで緑と花に囲まれた風通しの良い洞窟のように感じてもらえればと考える。


プロットヘアー

GREEN:
大塩健三郎(GREEN UNION)

LOGO:
広本理恵(Listen)

waremokou

GRAPHIC:
久保章(guide)


PHOTO:
足袋井竜也

完成日:
2021. FEB

プロットヘアー/waremokou
〒737-0046
広島県呉市中通4丁目9-8 畝ビル1F

プロットヘアー
URL
https://www.plot-plot-plot.com/

OPEN
Tue~Sat9:30~20:00、Sun.Holiday9:30~19:30 
CLOSE
月曜日・第3日曜日 
TEL
0823-27-7649

waremokou
URL
https://www.instagram.com/waremokou_kure/

OPEN
10:00~18:00
CLOSE
Mon.Sun(3rd)
TEL
0823-27-8527

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CATEGORY: SHOP

CONCEPT:
呉市で行われたリノベーションスクール第一回の候補地。市役所から繋がる通称市役所通りにある5階建ての鉄骨造のビルの一階で元々は呉服屋が入っていてRガラスのショーウィンドウが印象的な建物だった。
細長い40坪の建物の奥にはサンルームのような木造の空間ができていて、表からの風がこの部屋まで通り、波板の屋根からはかすかに陽が入るとても魅力的な空間と感じた。
リノベーションスクールを通して呉市役所の職員の方や講師の方々、ビルオーナーの畝さんの協力を得てヘアーサロンと物販店の二つが共存する空間作りをすることになった。
シャンプーをしてるお客様の横で本を選んでる人がいたり。サンルームにできた観葉植物コーナーで髪を切ったり。髪を切った後、花やファブリックを選んで帰ったり。二つの空間が共存することで一つの行為にたくさんの物語が付属し、ここでしか体験できない空間ができそうだと感じた。 

そのためにはよりカットやシャンプーの機能を細分化し、物販の商品と同等に空間に散りばめることで個々の要素が偶発的に出会いさまざまなアクションが生まれるように考えた。

この命題はヘアサロンに必要なミラーとシャンプー台、カットチェアの3つの大きなボリュームをどう細分化し細長い空間に配するかで答えは決まる。
並列に並べることが多いシャンプーブースは個別にしきり直列に、カットブースはキャスターをつけて可動式でどこでも動けるように、不動なものを可動にすることで、より偶発的なアクションのが発生率の上昇を試みた。

シャンプーやトイレ、各店舗のスタッフルームなど設備的に動かせないものは縦長方向に直列に配置して空間内にもう一つ空間を作り込み、より直線的な空間づくりを演出した。空間の壁面や天井の所々に有孔ボードを組み込むとことで空間全体を仕切る壁が商品ディスプレイへと変貌し空間全体に商品を陳列できるように考えている。また壁面に穴が開くことで空間を遮る壁でさえ風の通り道になるように考えた。

2020年8月に第一期工事が竣工。プロットヘアーがオープンした。

コロナ禍の始まりということもあり、機能を細分化して配置する事は人と人とのプライベートエリアの確保に繋がり、空間全体のコンセプトである風通しの良さは空間内の換気へと繋がり、結果アフターコロナの空間づくりに自然とベクトルが向かっていったように思う。

そこから半年後2021年2月に物販店waremokouがオープンする事となる。

ワレモコウはリノベーションスクールに参加したそれぞれお店を構える三人の経営者が各々の新規事業を展開する店舗である。取扱商品はドライフラワー店が営む生花、造園屋が営む観葉植物や古本、レコード、そして子供服のお店が自社でプリントされたファブリックを施したグッズ販売と、それぞれがサスティナブルをテーマに新規事業にチャレンジする空間となった。

主な売場は空間の前側に配されるが、空間の右側の長細いコア部分の壁面や天井に配された有孔ボードによる商品ディスプレイ棚や、奥のサンルームの観葉植物コーナーなど商品はプロットヘアーの内部まで浸食し、細長い空間全体を回遊できるように考えている。表から奥まで通り抜ける風をより細分化していくイメージで、前面空間に白い杭のようなものを9つ建ててそれをそれぞれ上下でつなぐことで2本の線を平面的に表現した。

白い杭はレコードプレーヤーとミキサーを埋め込み視聴機になったり、レジ台になったりベンチになったりさまざまな機能が付随された。それらが水平方向のアクリルプレートやアクリルボックスを媒介に立体的に繋がることでバラバラな商品が個を保ちつつも”サスティナブル”という一つのテーマで繋がれるように考えている。

ファサードは道路面からセットバックさせ街に開放している。この場所では新たな通りの担い手が商品を展開できたりチャレンジもできるポップアップ屋台を作る事で通りの未来も見据えた空間づくりとなった。

市役所通りはかつては銀座デパートという百貨店がありこの街の中心地だった。跡地は現在駐車場になってしまったが道路挟んで向かいに位置するプロットヘアー/waremokouを中心にこの通りに新しい風が吹いてくれることを願っている。

Detail
空間内の新規壁は所々に有効ボードのパネルを埋め込んでいる。エントランスからヘアサロンのカウンターにつながる壁面はボードを有機的な形に切り欠きグラフィカルに落とし込むことで物販店とヘアサロンを柔らかく繋げている。

ヘアサロンの可動のカット台を作る上で電気の配線をどう考えるかが一番の肝となる。今回は細長い空間をキャスター付きのカット台が自由に動く事で髪を切る行為を生花や本と同じように並列に商品として扱うことができるように考えられている。約20メートルの移動距離をいかに電気の機能を損なうことなく移動することができるかに頭を悩ませた。答えは現場にあった。工事に用いられるタイコリールを二台重ねて可動式のカット台につなげることで
空間を移動する所作がをユニークに美しく見せることが可能となった。時には観葉植物に囲まれ、時には花や古本に囲まれ髪を切ることのできる環境内を所狭しと旅をしてもらえたらデザイナー冥利に尽きるのである。
既存の呉服屋のショーウィンドウに用いられていたRガラスは建物の後ろ側のサンルームと内部を隔てる部分に転用された。以前は勝手口であり長細い建物の裏でジメジメした空間。今回の案で屋根をクリアの波板ポリカに変えることでサンルームとして捉え、折れ戸とRガラスと波板ポリカで囲われた空間は観葉植物の販売スペースへと生まれ変わり、建物の第二のファサードになった。

花で囲まれた空間から入り細長い空間を通って進むと緑あふれた日当たりの良い場所に抜ける。ファサードを裏にもう一つ設けることで、奥に進むことに意味が生まれ、建物がまるで緑と花に囲まれた風通しの良い洞窟のように感じてもらえればと考える。


プロットヘアー

GREEN:
大塩健三郎(GREEN UNION)

LOGO:
広本理恵(Listen)

waremokou

GRAPHIC:
久保章(guide)


PHOTO:
足袋井竜也

完成日:
2021. FEB

プロットヘアー/waremokou
〒737-0046
広島県呉市中通4丁目9-8 畝ビル1F

プロットヘアー
URL
https://www.plot-plot-plot.com/

OPEN
Tue~Sat9:30~20:00、Sun.Holiday9:30~19:30 
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月曜日・第3日曜日 
TEL
0823-27-7649

waremokou
URL
https://www.instagram.com/waremokou_kure/

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10:00~18:00
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TEL
0823-27-8527