INFORMATION

2022.06.19

[works] I’m donut ? 中目黒

 

中目黒駅の高架下のフードテイクアウトショップ。駅を出た横断歩道の目の前となり、改札をすぐに抜けると一番に目に入る視認性の高い立地となる。

元の店舗は蔦屋書店内のテイクアウトカフェとして長らく愛されてきた場所となる。それに敬意を払いつつ新しい空間を違和感なくいかに融合させるかがデザインのポイントとなった。

ファサードにおいては良くも悪くもTの文字で切り抜かれたパネルのインパクトがかなり印象強く感じた。

 

そこでファサードを水平方向に分割し、上部Tパネル、人の動きが見える開口部、見えない腰部分の3つにゾーニングした。

 

上部のTパネルは躯体として存在し今回の改修範囲外となる。この不変で印象的なデザインと新規で作る部分の境界をどのように施すかが課題となる。

そこで第二層開口部は縦に開く鉄製の折れ戸を用いることで全開にした時は庇のような役割となり、上部のファサードパネルとの境界を立体的に柔らかく仕切りながらこれまでにない大きな開口を作る事が可能となった。

第三層の見えない腰部分に関しては上部Tパネルに溶け込ませるようにあえて意匠を施さず、シンプルに白のモールテックスで仕上げている。

ファサードの高さ方向は分割されるが水平方向にその断層が建物の長手側に折れ続くことで各々のゾーンとしての存在感は保ちつつ新たな店舗としての視認性や広がりを持たせるように考慮した。

 

駅から改札を抜けると横断歩道の先にある店舗、赤から青に変わるとみんながそれぞれの目的地に向かい歩き出す。その風景を徒競走の始まる時のワクワク感や緊張感に置き換え、ゴールの先となる店舗部分にその信号のモチーフをイメージしたオレンジ色の電照サインをオーナーである平子氏の「おもちゃのようなネオンのロゴにしたい」というイメージも踏まえて建物の中心となる高架の柱部分から吊り下げた。

ドーナツを作るスタッフは背中にロゴが入ったオリジナルのユニフォームを纏い、この信号のようなサインを中心に動き、狭い店内を行き交う姿はまるでスクランブル交差点のように、駅前の交通量の多い忙しないこの街並みに自然と溶け込むテイクアウトショップとなったのではないかと思う。

駅を行き交う人々や車、横断歩道を待つ人、商品を買うために行列をなす人、そして店内で働く人たちは境界が曖昧となる事で単純に動く物体として捉えることができ、商品であるドーナッツが中目黒の街に静物として浮き上がるように考えた。

DIRECTION:
大森伃佑子

 

UNIFORM:
大森伃佑子

 

施工:
Studio.inc

 

I’m donut ? 中目黒店
〒153-0051
東京都目黒区上目黒1丁目22−10
OPEN
10:00~

URL:
https://www.instagram.com/im.donut_factory/