WORKS

EMEN

EMEN

CATEGORY: SHOP

CONCEPT:
広島市中区八丁堀の歴史を感じさせるレンガタイルのマンションの一階、この場所で男性専用のヘアサロンをオープンしたいと依頼を受けた。男性専用のサロンとは所謂メンズサロンという呼び名で都市部を中心に展開されつつある新しい業種だ。だからこそ最初に私はその業種の位置づけに対して少し疑問を覚えた。これまでの固定概念としては理容院が男性専用で美容院は女性も男性も訪れる。ではなぜ理容院ではなくてメンズサロンなのだろうか?それを探求することがデザインへのアンサーとなる気がした。

男性と女性は単純に二分されるのではなく、その間にはさまざまな階調が存在するのではないかと考えた。
バーバーほどアメリカンヴィンテージ感が強く男臭いイメージではなく、女性目線に重点を置く昨今の美容院の空間でもない。男性が好む無骨さや機能美はありながら、ヘアサロンだからこそできる、繊細さやファッショナブルな一面を感じられる空間を形にすれば良いのではないかと考えた。無骨さに一枚の繊細なヴェールを被せる。その感覚がメンズサロンの在り方の一つの解ではないかと思う。

DETAIL:


大きな窓の既存サッシに手を加えることが困難となったことで、ファサードを改修して目立たせる事よりもマンション全体がもつ無骨なヴィテージ感を空間内にも取り込み、そこに繊細な素材を被覆させることで空間を成り立たせるように考えた。

内部はコンクリートの躯体を現しにした状態で、カラーブースやスタッフルームなどインフラをまとめた部分と視線を遮るためのパーティションをお互い斜めにハの字で先端を折り配置することで店内へ自然と誘われるような空間配置とした。
無骨さや立体感を出すために床や天井などの躯体からは各々浮遊させ、壁厚や見附は通常より広めに設定し、レンガタイルの色をベースとした繊細なテクスチャを纏わせた吹き付け材で一様に仕上げた。パーティションには既存ガラスがフィルターのように被覆されて街の喧騒が日々投影される、折れ曲がり部分の端部にはヘアラインを用いることで街の風景が店内にも映り込み、ヘアラインの繊細な線を媒介に投影される様子はリヒターのアブストラクトのようにな一面を覗かせる。カウンターやベンチなど人が触れる境界面にも同様にヘアラインを纏わせた。

ミラー面は前ャンプーということもあり機能がそのまま全て壁面に投影されることを考慮し、アルミ複合板やラワン材やメラミンなど比較的安価で無骨な材料で機能を重視し組み合わせたのち、グレーの階調をそれぞれの素材感を考慮しながら仕上げ材として選定している。

スケルトンになることで現しとなる天井部の配管はそのままコンクリートの色に合わせて塗装し、エントランス奥の一番大きな壁面にはアクセントとしてラワンベニヤのエッジの面を最大で深くとりタイルのように割り付け配置した。

大胆な色を使い、無骨さ表現しながらもそれぞれに異なるマテリアルや繊細さを被覆させることで、街の風景や陰影を様々な形で店内に投影される。そのゆらぎがヴェールのような軽やかさを空間に与え、男性が求める新たな美しさの指標となってくれればと願っている

DIRECTION:榎本 太一 (E.)

特殊金物:村田進(賀茂クラフト)

LOGO:大井健太郎(Listen)

PHOTO:
足袋井竜也

完成日:
2023.APR

〒730-0013
広島県広島市中区八丁堀1-23
OPEN
11:00 〜 21:00
CLOSE
Monday
TEL
082-555-9393

URL:
https://www.instagram.com/emen_hair/

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広島市中区八丁堀の歴史を感じさせるレンガタイルのマンションの一階、この場所で男性専用のヘアサロンをオープンしたいと依頼を受けた。男性専用のサロンとは所謂メンズサロンという呼び名で都市部を中心に展開されつつある新しい業種だ。だからこそ最初に私はその業種の位置づけに対して少し疑問を覚えた。これまでの固定概念としては理容院が男性専用で美容院は女性も男性も訪れる。ではなぜ理容院ではなくてメンズサロンなのだろうか?それを探求することがデザインへのアンサーとなる気がした。

男性と女性は単純に二分されるのではなく、その間にはさまざまな階調が存在するのではないかと考えた。
バーバーほどアメリカンヴィンテージ感が強く男臭いイメージではなく、女性目線に重点を置く昨今の美容院の空間でもない。男性が好む無骨さや機能美はありながら、ヘアサロンだからこそできる、繊細さやファッショナブルな一面を感じられる空間を形にすれば良いのではないかと考えた。無骨さに一枚の繊細なヴェールを被せる。その感覚がメンズサロンの在り方の一つの解ではないかと思う。

DETAIL:


大きな窓の既存サッシに手を加えることが困難となったことで、ファサードを改修して目立たせる事よりもマンション全体がもつ無骨なヴィテージ感を空間内にも取り込み、そこに繊細な素材を被覆させることで空間を成り立たせるように考えた。

内部はコンクリートの躯体を現しにした状態で、カラーブースやスタッフルームなどインフラをまとめた部分と視線を遮るためのパーティションをお互い斜めにハの字で先端を折り配置することで店内へ自然と誘われるような空間配置とした。
無骨さや立体感を出すために床や天井などの躯体からは各々浮遊させ、壁厚や見附は通常より広めに設定し、レンガタイルの色をベースとした繊細なテクスチャを纏わせた吹き付け材で一様に仕上げた。パーティションには既存ガラスがフィルターのように被覆されて街の喧騒が日々投影される、折れ曲がり部分の端部にはヘアラインを用いることで街の風景が店内にも映り込み、ヘアラインの繊細な線を媒介に投影される様子はリヒターのアブストラクトのようにな一面を覗かせる。カウンターやベンチなど人が触れる境界面にも同様にヘアラインを纏わせた。

ミラー面は前ャンプーということもあり機能がそのまま全て壁面に投影されることを考慮し、アルミ複合板やラワン材やメラミンなど比較的安価で無骨な材料で機能を重視し組み合わせたのち、グレーの階調をそれぞれの素材感を考慮しながら仕上げ材として選定している。

スケルトンになることで現しとなる天井部の配管はそのままコンクリートの色に合わせて塗装し、エントランス奥の一番大きな壁面にはアクセントとしてラワンベニヤのエッジの面を最大で深くとりタイルのように割り付け配置した。

大胆な色を使い、無骨さ表現しながらもそれぞれに異なるマテリアルや繊細さを被覆させることで、街の風景や陰影を様々な形で店内に投影される。そのゆらぎがヴェールのような軽やかさを空間に与え、男性が求める新たな美しさの指標となってくれればと願っている

DIRECTION:榎本 太一 (E.)

特殊金物:村田進(賀茂クラフト)

LOGO:大井健太郎(Listen)

PHOTO:
足袋井竜也

完成日:
2023.APR

〒730-0013
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