WORKS

tutiru

tutiru

CATEGORY: SHOP

CONCEPT:
香川県丸亀市のマム(洋菊)を生産する農家が営むカフェとフラワーショップの複合店。

マムは茎がまっすぐ伸び花が咲くところが特徴的で、その種類は400種にも及ぶ。菊というと日本では冠婚葬祭のイメージが強く、凛とした茎から生まれる多種多様な美しさがあることを食を通じて日常に広めていければとのことだった。

広大な敷地に連なって建つビニールハウスは内部の環境をコントロールすることでハウス毎の成長速度が異なり年中マムが収穫可能となっている。一定の高さで意図的にコントロールされた鉛直方向に綺麗に伸び揃えられた茎が一様に連なる風景は圧巻で、花咲くまでの数段階の高さに分かれた茎の姿をハウス毎に覗けたことがとても印象に残った。

広大な大地から生まれ、垂直に様々な高さで揃えられた茎の連なり、その頂点に咲き誇る多種多様であり同一品種の花々、凛とした佇まいに支えられそこに宿る一点の美しさを農園としての機能を活かし損なわない状態で空間に表現することで、花を育てる日常が訪れた人に自然と溶け込んでくれたらと考える。


DETAIL:

ビニールハウスや給水タンクが機能のみを求めて作られ農園内に反復し連なる風景は凛とした鉛直方向に伸びるマムの茎が連なる姿と重なる。改修対象である平家の鉄骨造の倉庫もその美しさの一部を担っていると感じた。

農園全体に佇む機能的な美しさを損なわないためにも倉庫の外観、内観はあえて手を加えずそのままの状態で新たな店舗としての機能を付随させるように考えた。主役である花を際立たせるために建築も水平に伸びる広大な大地と鉛直に育つ茎をコンセプトイメージして取り込んでいる。

正方形の空間を既存の大きな開口面に沿って二分割し、ショップとカフェをゾーニングした。

厨房や客席など各機能をインショップのように一つのボリュームとして倉庫内に内包させることで既存倉庫の設えにお店としての機能を付随させないように考えた。

大開口の正面には訪れた人に最初に店名でもある土を感じてもらうために地面から隆起させたような形状の大きなショップカウンター作った。この形は私が讃岐富士である飯野山の裾野のラインからインスピレーションを受けたものを表現している。道路に用いられる舗装材を床からカウンターの腰、天板まで一様に仕上げることで繊細なテクスチャーを保ちながらも地面とカウンターの機能として必要な強度を両立させることが可能となった。

空間全体は水平方向を意識させつつ、外部ベンチの端部やエントランスの手摺、蛍光灯を用いて作ったオリジナルの照明やスイーツのアクリルショーケースなど、茎の形状である円柱を様々な線の長さや素材でを表現した。

またカフェの客席を農園の作業場側に配置し、既存サッシを撤去した後、大きなガラス開口とすることで農園の日常が景色としてカフェにも映り込み、カフェテーブル自体を花器として製作することで、花が生まれる過程と成果をカフェを楽しむ動作の視線上に同時に取り込まれ自然とマムを意識できるように考えた。


DIRECTION:林憲太郎

LOGO:山本英恵

特殊金物:村田進(賀茂クラフト)

PHOTO:
足袋井竜也

完成日:
2023.JUN

〒761-2407
香川県丸亀市綾歌町富熊905−3
OPEN
10:00 〜 21:00
CLOSE
Tuesday Holiday
TEL
07047215441

URL:
https://www.instagram.com/__tutiru/

MEDIA:
四国化成空間デザインコンテスト   内装部門 ゴールド
archdaily
DETAIL
TECTURE MAG

  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic
  • pic

CATEGORY: SHOP

CONCEPT:
香川県丸亀市のマム(洋菊)を生産する農家が営むカフェとフラワーショップの複合店。

マムは茎がまっすぐ伸び花が咲くところが特徴的で、その種類は400種にも及ぶ。菊というと日本では冠婚葬祭のイメージが強く、凛とした茎から生まれる多種多様な美しさがあることを食を通じて日常に広めていければとのことだった。

広大な敷地に連なって建つビニールハウスは内部の環境をコントロールすることでハウス毎の成長速度が異なり年中マムが収穫可能となっている。一定の高さで意図的にコントロールされた鉛直方向に綺麗に伸び揃えられた茎が一様に連なる風景は圧巻で、花咲くまでの数段階の高さに分かれた茎の姿をハウス毎に覗けたことがとても印象に残った。

広大な大地から生まれ、垂直に様々な高さで揃えられた茎の連なり、その頂点に咲き誇る多種多様であり同一品種の花々、凛とした佇まいに支えられそこに宿る一点の美しさを農園としての機能を活かし損なわない状態で空間に表現することで、花を育てる日常が訪れた人に自然と溶け込んでくれたらと考える。


DETAIL:

ビニールハウスや給水タンクが機能のみを求めて作られ農園内に反復し連なる風景は凛とした鉛直方向に伸びるマムの茎が連なる姿と重なる。改修対象である平家の鉄骨造の倉庫もその美しさの一部を担っていると感じた。

農園全体に佇む機能的な美しさを損なわないためにも倉庫の外観、内観はあえて手を加えずそのままの状態で新たな店舗としての機能を付随させるように考えた。主役である花を際立たせるために建築も水平に伸びる広大な大地と鉛直に育つ茎をコンセプトイメージして取り込んでいる。

正方形の空間を既存の大きな開口面に沿って二分割し、ショップとカフェをゾーニングした。

厨房や客席など各機能をインショップのように一つのボリュームとして倉庫内に内包させることで既存倉庫の設えにお店としての機能を付随させないように考えた。

大開口の正面には訪れた人に最初に店名でもある土を感じてもらうために地面から隆起させたような形状の大きなショップカウンター作った。この形は私が讃岐富士である飯野山の裾野のラインからインスピレーションを受けたものを表現している。道路に用いられる舗装材を床からカウンターの腰、天板まで一様に仕上げることで繊細なテクスチャーを保ちながらも地面とカウンターの機能として必要な強度を両立させることが可能となった。

空間全体は水平方向を意識させつつ、外部ベンチの端部やエントランスの手摺、蛍光灯を用いて作ったオリジナルの照明やスイーツのアクリルショーケースなど、茎の形状である円柱を様々な線の長さや素材でを表現した。

またカフェの客席を農園の作業場側に配置し、既存サッシを撤去した後、大きなガラス開口とすることで農園の日常が景色としてカフェにも映り込み、カフェテーブル自体を花器として製作することで、花が生まれる過程と成果をカフェを楽しむ動作の視線上に同時に取り込まれ自然とマムを意識できるように考えた。


DIRECTION:林憲太郎

LOGO:山本英恵

特殊金物:村田進(賀茂クラフト)

PHOTO:
足袋井竜也

完成日:
2023.JUN

〒761-2407
香川県丸亀市綾歌町富熊905−3
OPEN
10:00 〜 21:00
CLOSE
Tuesday Holiday
TEL
07047215441

URL:
https://www.instagram.com/__tutiru/

MEDIA:
四国化成空間デザインコンテスト   内装部門 ゴールド
archdaily
DETAIL
TECTURE MAG